3100/3700系

3100系編成 3100+3200
3700系編成 3700+3750+3850+3800



神宮前に到着する急行|新可児行きの3216





知立に停車中の快急|吉良吉田行きの3702





雪の中を滑走する3700系





3100系(1・2次車)/3700系の運転台


3700系ラッピング車



2005年と2006年に走っていたKitKat電車





2003年春より1年間走っていたパト電





ドキドキぼうけんランド号





ポケモン ダイヤモンド・パール号





ポケモンダイヤモンド・パール号


解析

3700系

3500系の改良型で、1997年から翌年にかけて4両編成5本20両が製造された。
片側3扉で車内全座席がロングシートの4両固定編成の車両である。動力系や室内などは3500系に準ずるが、パンタグラフには従来タイプの菱形ではなくシングルアーム式のものが採用されたほか、車体断面の形状もそれまでの卵形の形状から側板が垂直の角張った形状に変更して屋根高さが10cm高い3,600mmとなった。そのため側面の印象は阪神電気鉄道5500系辺りに近い。側窓の天地は5cm拡大され880mmとなったが、屋根肩のRが小さいため幕板が広い。また本系列から車体のみの長さを18,230mmに、連結部の隙間を600mmとした。床面高さは1cm下げられ、ちょうど1,100mmとなった。
室内の構成は3500系と同様であるが、車体断面の形が変わったことによる変化の他に、天井の高さが2,235mmに上がって冷房吹出口が1200系と同様のラインフロー式となり、座席が扉脇まで延長されたので折りたたみ式の補助席はない。扉間の座席は9人掛けとなったが、1人当りの幅は440mmで、現在の標準である470mmに比べると狭い。ただし車端部は470mmを確保している。車体を延長した分だけ、妻面の壁が3500系と比べて厚くなっている。
3500系と同じく電気指令式ブレーキを装備するため、先頭車に「ECB」のプレートが取りつけられているが、そのデザインは変化している。冷房装置は6000系の能力アップに採用された12,500kcal/hを各車3基搭載するが、室外機カバーの形状は異なる。
また車内のLED表示機の文字のフォントが変化している。方向幕は当初漢字表記のみであったが、2005年のダイヤ改正を前にローマ字を併記したものに取り替えられた。
1997年に2編成8両が製造された。
この2編成と下記の3100系1次車の製造によって7300系が全廃された。
1998年3月に3編成12両が製造された。前面窓を8cm上げ、新造時から種別・行先表示器にローマ字を併記した字幕を採用し前面・側面ともに1次車よりも表示窓が拡大されている。
この3編成と3100系2次車の製造によって7000系が編成単位で廃車されるようになった。
本系列は5編成のみで製造を終了し、以後本線系の4両編成通勤型車両の製造は2004年登場の3300系に移行した。
3500系・3700系は高速性を生かして名古屋本線、犬山線などで快速特急や特急以外の優等列車を中心とした運用となっている。同じく4連の3300系とも共通運用である。またラッシュ時には名古屋本線や犬山線、常滑線などにおける8連での運用、空港線の上り終電の全車一般車の金山行き特急の運用もある。
余談だが、3700系という形式は名鉄では3代目となる。


3100系

3700系の2両編成版で、1997年から2000年にかけて23編成46両が製造された。
基本的に自動放送などは搭載されていないが、2200系との併結時は同系からの自動放送が流れる。
1997年3月~4月に10編成20両が製造された、片側3扉で車内全座席がロングシートの2両固定編成である。車体や客室設備は上記の3700系とほぼ同様で、名鉄の公式ホームページ等では同系の2両バージョンと位置づけている。
しかし制御システムは異なり、インバータを3500・3700系のGTO素子からIGBT素子(1C1M×4群)に変更し、故障時に対処しやすくなるなど、きめ細かい制御を可能にした。このシステムは、後の新造車にも一部改良の上で採用されている。
また、制御装置は三菱製と東芝製のものが採用され、変調音が異なる。音はいずれも西日本旅客鉄道(JR西日本)207系2000番台などに類似している。
制御装置は3101F~3106Fまでが東芝製で、3107F~3110Fまでが三菱製である。
3500系・3700系と同じく電気指令式ブレーキを装備するため、先頭車に「ECB」のプレートが取りつけられている。
1998年3月~4月に9編成18両が製造された。3700系2次車と同様の改良がなされている。
制御装置は3115Fまでが三菱製、3116F~3119Fが東芝製である。
2000年4月に4編成8両が製造された。前年に登場した1600系に準じた変更がなされ、運転台モニタの設置やマスコンの右手操作型への変更、100系でも採用されている発車予告ブザーの設置、車外スピーカーの設置がされている他、新製時より転落防止外幌を装備する。また客窓の巻上げカーテンがフリーストップ式となった。
前照灯は当初シールドビームであったが、後にこの3次車の全車両ともHIDに交換され、以後の新造車両では標準装備となった。
制御装置は3120Fのみ東芝製で、他の3編成は三菱製である。
なお3121Fは新羽島駅構内で、3123Fは新岐阜駅(現・名鉄岐阜駅)構内で車止めに衝突する事故があった。
本系列の製造はこれをもって終了し、以降の本線系通勤型2両編成の製造は2004年登場の3150系に移行した。
2002年登場の300系以降、通勤型車両はステンレス製の車体を採用するようになったため、長年の名鉄の象徴であった「赤い電車」が新製されたのは、現時点ではこれが最後となった。また3次車は名鉄にとって20世紀最後の新造車でもある。
名古屋本線の特急列車のピンチランナーや、試運転では2000系と併結運転を行ったり、早朝の中部国際空港への利用客などで混雑の激しい2200系の増結編成に用いられた事があった。2007年6月30日ダイヤ改正以降は名古屋本線の岐阜~豊橋間特急(2200系)の増結用として使われることも多くなっている。
ちなみにモ3200形という形式称号は、名鉄では2代目となる。

管理人の評価

項目 評価
デザイン ★★★★☆
車内 ★★★☆☆
乗り心地 ★★★★☆
総合ランク B



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