2200系
編成 2200+2250+2400+2450+2350+2300



金山に停車中の2200系





神宮前に到着する2200系





ギラティナ・シェイミ号【一般車側】





ギラティナ・シェイミ号【特別車側】





特別車の室内





特別車のディスプレイ





一般車の電光掲示板





2300の運転席



解析

空港線の開業時に、特急として使われることを目的に開発された。1次車の落成は2004年12月である。
当初の岐阜方面からの空港アクセス計画では、全車特別車の特急と1600系に3500系通勤車を併結した一部特別車の急行を毎時1本を予定していたが、計画変更により一部特別車の急行は専用の編成による一部特別車の特急で運用されることになったため、2000系をベースにした本系列が製造されることとなった。1000系列は特別車が1000系・一般車が1200系のため、組成変更によって誕生した一部特別車編成は1000・1200系などと呼ばれるが、本系列は最初から一部特別車編成として計画されたので、編成全体をもって2200系である。ただし、1600系の改造・組成変更に伴い新製・連結する予定の同型一般車は2300系と命名される(1600系も1700系に改番予定)。
岐阜方の一般車モ2300は運転席背後の仕切り窓がない上に、運転室扉から見る場合には前述の通りマジックミラー越しとなるため、いわゆる「かぶりつき」には不向きである。また編成中3台あるシングルアームパンタグラフの向きが特別車(先頭車モ2200の後位に搭載)と一般車(3300系と同じ配置)とで異なっている。これはモ2200が2000系のモ2100を方向転換した形で設計されたためである。
2005年2月17日の中部国際空港開港後は見物客などによる空港線の大混雑が続いたため、一部列車で本系列の岐阜方に3100系あるいは3150系を連結した8両編成での運行も行われていた。これが翌2006年4月29日のダイヤ改正後にすべて本系列での単独運用へ移行したため、しばらく併結シーンは見られなかったが、2007年6月30日のダイヤ改正後は名古屋本線の特急で再び8両編成の特急が見られることとなった。併結運転の際には3100系や3150系に性能を揃えるため、加速および非常減速度が低下する。詳細は主要諸元を参照されたい。
現在では名鉄岐阜〜中部国際空港間と名鉄名古屋・金山〜中部国際空港間の特急としての他、2007年6月30日のダイヤ改正からは名鉄岐阜〜豊橋間の快速特急・特急、平日の朝には新鵜沼発豊川稲荷行と豊川稲荷・河和発名鉄名古屋行、平日の夜には神宮前発新鵜沼行の特急としても運行されている。原則として1200系と本形式は別運用だが、稀に1000系・1200系のトラブルや検査時などに代走として河和〜新鵜沼間の特急などの運用に就くこともあり、最近では1200系が検査などで不足した場合は本系列は専ら河和〜新鵜沼間の系統で代走するケースが多い。逆に本系列にトラブルが発生した場合も1200系を急遽中部国際空港〜名鉄岐阜間の特急運用などに投入する場合がある。また、1200系と同様に朝には間合いとして急行や準急などへの充当もある(ただし特別車は利用できない)。 2007年5月に導入された2次車(2205F〜2209F)では、特別車の車椅子席以外の1人掛け席が荷物置き場となり、窓配置が変わった。また、一般車のクロスシートの座席が2+1人の3人掛けに変更された。このため、一般車の座席定員はモ2300形で4名、他の3両では6名ずつ減少した。また、3150系2次車と同じく手すりの色もライトブルーパープルに変わっている。この5編成は営業運転開始当初常滑駅発車直後に流れるBGMが80日間世界一周のテーマソングとなっていたが、程なくして従来車と同じBGMとなった。
2000系と同様にラッピング編成も運行している。2007年は前述の「ラプピカ Project」に併せて2201Fが「ラブピカ号」の愛称で5月26日から9月2日まで運転された。また、2008年は前述の「ポケモンキャンペーン」に併せて同じく2201Fが「ギラティナ・シェイミ号」の愛称で4月26日から8月31日まで運転されている。
2007年7月28日の尾張津島天王祭に併せて津島駅始発の臨時特急列車2本が運行され、うち1本を一部特別車として本系列の2203Fで運転した。本系列が営業列車として津島線を走るのは初めてであった。また、同年10月下旬には2207Fが1200系の代走で新鵜沼〜河和間の特急のうちの一部列車に充当され、同28日には初めて各務原線の三柿野駅まで乗り入れた。


2000系との相違点や特徴は以下の通りである。
  1. 特別車(愛称「μ(ミュー)」)仕様の車両2両と、追加料金なしで乗車できる一般車4両とで6両固定編成を組んでいる。
  2. 内装は特別車が2000系と、一般車が3300系と共通の仕様になっている。側窓の寸法や位置についても同様で、一般車の方が高い。ただし、6号車のモ2300形は乗務員室直後の座席と側窓がなく、ロングシートの比率が多い。一般車の天井高さは2,305mmで、名鉄の冷房車では最も高い。
  3. 空港輸送専用車でないため、「Centrair」のロゴが正面になく、その部分にマジックミラー式の窓を設置したので、運転時の視界を確保しやすくなっている。
  4. 先頭車は2000系と類似したデザインだが、豊橋・中部国際空港方は非貫通である。岐阜方も同様だが、将来の増結運用時に幌が使用できるように取り付けスペースのみが確保されている。
  5. 中部国際空港方の先頭特別車では増・解結を行わないため、電気連結器が省略されている。
  6. 2000系で採用された車体傾斜装置は立ち客もある一般車を連結するため装備されていない。従って曲線通過速度制限は従来通りである。
  7. 制御装置は2000系の1C3M×2群に対し、1C2M×6群となっている。
  8. 2000系の号車表示はマグサインとなっているのに対し、本系列はマグサイン風のステッカーとなっている(特別車の号車表示が車体側面に大きく描かれている)。
  9. カラーリングは2000系の青+白から、名鉄の伝統である赤+白となっている。
  10. 車内のモニターには2000系でおなじみの前面展望の映像も流れるが、これは特別車のみである。また、一般車にはドア上部に千鳥配置でLED式の旅客案内表示装置が設置されている。
  11. 一般車の3・4・5号車には、車掌の車内巡回中にもドア開閉ができるように戸閉めスイッチと連絡用ブザーが設置されている。


管理人の評価

特別車

項目 評価
デザイン ★★★★★
車内 ★★★★★
乗り心地 ★★★★★
総合ランク A



一般車

項目 評価
デザイン ★★★★★
車内 ★★★★★
乗り心地 ★★★★☆
総合ランク A



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